友との別れ。涙の数だけ人は強くなれる

仲間との別れ
ciee国際ボランティアプロジェクト第10話。

前回の仲間との楽しい日々。そして暗躍するイタリア人Uくん - 旅と写真を楽しむブログのあらすじ。

 

弾き語りをすることによって言語の壁を乗り越え、いなりずしを一緒に作ったりと仲間との楽しい日々を送っていました。しかしその裏でコソコソと動くUくん。

 

今回はUくんをきかっけに突然訪れることになった仲間たちとの別れを中心に外国人の主張の強さと自己主張できない悔しさを書いています。

波乱のミーティング

8月27日の夜。

こっそりと動き回っていたUくんが中心となってミーティングが開かれました。

 

全員が集まり、彼が中心になって何かを提案。

英語が出来ない僕に合わせてゆっくり喋ってくれていたから話すことが出来たのですがこの時は喋るのがはやくて理解不能。

 

話を解説してくれた仲間によればボランティアプログラム終了前にレンタカーを借りて観光しに行くとのこと。そしてレンタカーは2台で8人まで乗れるということだった。

 

乗りたい人は早いもの勝ちの挙手。

 

1番仲の良かったVくんも手を上げていた。

 

状況がほとんど分からない僕。

Vくんが僕に必死で目配せをしてくれて(え?手を上げればいいの?)という形で手を挙げたが遅かったのかUくんには全く相手にされないで手をおろす。

 

同時に手を挙げた人はじゃんけんすることになってよっぽど観光に行きたかったみたいで気迫のこもったじゃんけんだった。

 

最終的には僕とよく一緒にいてくれたメンバーのほとんどが行ってしまうことに。

 

ボランティアの仕事をする期間がまだ終わっていないし激しい言い合いになっていたけど結果は変わらなかった。

 

自由の形

あらかじめ合図したら早く手を上げるように伝えていたんだろう。Uくんが声をかけていたのは気の合う一緒に行きたいメンバーだったんだなということを悟った。

 

(仕事も大変だし友達よりも観光をとったんだな。)

 

空気を読む環境で生きて来たけど、空気を俺に合わせろという人もいるということを知った。

 

英語を話すことが出来たら止めることも可能だっただろうに。

必死になって説得してUくんと闘っただろうに。

会話にも参加出来ない。

僕はただそこで立ち尽くすしかなくて何も出来なかった。

 

メッセージ

突然の別れはとても悲しい。

ミーティングの後に連絡先とメッセージを書いて渡し合った。

皆は手紙にメッセージを書いてもらっていたけど僕は買ったギターの裏側にメッセージを書いてと頼んだ。

 

1番仲の良かったVくんは日本語で頑張って書いてくれた。

Vのメッセージ

彼の言葉は家族からも友達からも「変わってるなぁ」と言われ続けてきた僕にとってとても響いた。

 

もう2度と会うことが出来ないかもしれない皆との最後の1日。

 

明日には行ってしまうイギリス人Cくんのイビキも最後になれば恋しいなと笑い合い、就寝した。

 

さよなら友よ

 

翌日。観光組のレンタカーが到着。

観光はいつでも出来るけど、このメンバー全員が一緒に過ごすことはもう二度とないだろう。

別れはもうすぐそこまで来ていた。

 

「わたしのために歌ってくれたリトルコンサート最高だったわ。」

「うん。」

皆の前で歌った次の日に弾き語りをリクエストしてくれたドイツのSちゃん。

 

「あたしが結婚式をする時はフィンランドまであなたを呼ぶからね。」

「うん。」

丁寧にゆっくりと僕と喋ってくれたTちゃん。

 

「タクヤ。絶対歌い続けろよ。」

「V・・・。次に会うときは絶対もっと英語喋れるようになってるからな。」

「約束だぞ・・・。」

「・・・。ギターもまた一緒にやろうな。」

「・・・・・・・。」

 

言葉が思うように出て来ない。

 

こんなに悲しい気持ちは初めてだった。

こんなに泣いたのは初めてだった。

強く握手とハグを交し合う。

 

「グッバイタクヤ・・・。」

「・・・グッバイ。」

 

朝食のあとの汚れたテーブル。

少しかじられたパン。

残されたティーパック。

ひっくり返ったイス。

降りしきる雨の中誰かが口ずさんだなごり雪のメロディー。

そして彼らは行ってしまった。

 

次回予告 

孤立。

孤独。

思い出にすがる僕。

次の話はこちら。

思い出にすがる僕、そして帰国 - 旅と写真を楽しむブログ